ここ数年、「ジェネリック薬の名前が変わりました」 という説明を受けた経験はありませんか? 実は、どんどんジェネリック薬の名前が長~くなっているのです。
今日は、この理由についてお話しします。
 以前、医師の許可があれば、薬局でジェネリックに変更することができる、というお話をしました。これを代替調剤と言います。そして、代替調剤の結果を医師へ報告するために、FAXと患者さんの持っているお薬手帳を利用する、というシステムです。
 が、始まってみると、医師はジェネリックの薬の名前を見ても何の薬か全くわからないという事態が起こってきたのです。この代替調剤が始まった頃は、ジェネリック薬も各メーカーが独自の名前をつけて商標登録していましたから、たとえば市販薬にもなっているロキソニンを例にすると、先発名はロキソニン、これに対してジェネリック薬は、ケンタン(沢井)、ロゼオール(辰巳)、リンゲリーズ(陽進堂)、スリノフェン(あすかー武田)、ノブフェン(サンド)、レトラック(三和化学)、オキミナス(ケミファ)他にもいっぱいありますが、ことほど左様に「どこがロキニソンじゃ!」と言いたくなるような名前が医師への報告書に並んでしまったのです。これでは医師は、一体何を処方したのかさえ分からなくなってしまう。 
 そこで、厚労省の指導により、ジェネリック薬の名前はすべて一般名で表記し、名前の後ろにメーカー名を付ける、ということになりました。新しく発売されるジェネリック薬はすべてこの規則に則った名前になりました。すでに発売されている、先発薬とは似ても似つかない名前の薬も、順次一般名にされることになりました。一般名は医師と薬剤師の共通言語ですから、確かにこれならきちんと医師にも伝わります。
 ところが、そのおかげで薬の名前がやたら長くなり、舌を噛みそうなものになってしまったのです。医師と薬剤師にはよくても、実際に薬をのむ患者さんには全く迷惑な話で、自分ののんでいる薬の名前がスラスラ言えないという事態が今、起こっているのです。
 ちなみに、ロキソニンの一般名はロキソプロフェンナトリウム。だからさっきの例のケンタンは(覚えやすい名前ですよねえ)ロキソプロフェンナトリウム錠60mg「サワイ」という、覚える気をそぐような名前に変わってしまったということです。
 薬剤師でもときどき最後まできちんと言えない、じゅげむの早口ことばみたいなのもありますしね。ま、でも、同じ薬であることが明らかにわかるので、名前を覚え間違えて全く別の成分の薬を代替調剤してしまう、という恐ろしいミスは防げるなあとは思いますが、患者さん自身が自分の薬の名前を言えないというのは問題だとも思うしなあ。
 何か妙案はありませんかねえ、皆さん。

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