薬をのむタイミングを、「食後2時間 空腹時」と指示されることがあります。
 正直、食後2時間で空腹を感じる人は少ないですよね。もし空腹を感じるなら、次の食事までまだまだあるので、そりゃつらいことでしょう。真面目に考え始めると、食後2時間を守るべきか、それとも空腹を感じるまでのんではいけないのか、と悩んでしまいます。
 答えは、空腹感はなくても食後2時間程度の時間帯にのむのが正解です。
 じゃ、なぜわざわざ“食後2時間”“空腹時”などというややこしい言い方をするのでしょうか。
 ここで、食べたものがおなかの中でどうなっていくのかを簡単に説明しましょう。
 食事をしたら、食べたものはまず胃に入ります。ここで、くちゃくちゃと胃酸と混ざりどろどろになって、腸に送れる状態にします。その後、十二指腸から小腸に送られる間に、いろんな消化酵素をかけられて、タンパク質だの脂肪だの、炭水化物だのが小さく小さく砕かれ、小腸から吸収できる形になります。この最初の過程、胃から腸に送られるのにだいたい2時間かかるのです。つまり、食べてから2時間たつと、胃の中のものは腸に送られて胃は空になります。医学的には“空腹”というわけです。
ではなぜ、胃の中が空になった時にのまなければならないか、というと、このような指示のある薬は、胃の中で食べ物と“こんにちは”をすると、その後の吸収がとても悪くなってしまったり、また逆にめちゃくちゃ早く吸収されてしまったり、想定した効き目とは違う効き方をしてしまうという性質を持っているからです。また他の理由としては、その病気の状態から、薬を胃の粘膜に直接作用させたい、というような場合もあります。
要は、胃の中で食べたものと“こんにちは”をしなければいいわけですから、食後2時間を守るために、きっちり時計を見ながらのむ必要はなく、食後2時間以降、次の食事の1時間程度前までの時間帯にのめればOKです。ただし、1日3回などの指示があるなら、のむ間隔はだいたい等間隔の方がよいですから、たとえば1回目は食前1時間、2回目は食後2時間、というようなばらつきはないようにしたいですね。
というわけで、このような特別な指示の薬をもらったら、薬をのむことが日常生活の妨げになることのないように、のみ方について薬剤師に相談してみて下さいね。

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