「おくすりのめたね」という薬をのむためのゼリー状オブラートのCMで、「チョコレート味は苦い抗生物質も平気!」というのがありますね。果たして抗生物質は全部苦いのかというと、そんなことはありません。薬にはそれぞれの味というものがありまして、たしかに抗生物質の中でもマクロライド系と呼ばれるものはすべからく苦~い薬ですが、他の種類の抗生物質には苦くないものがたくさんありますし、本来苦いマクロライド系も苦味が出ないように工夫して作ってあります。が、それでも苦くなってしまう理由についてお話しましょう。
マクロライド系の薬品メーカーは小児用にするにあたり、マクロライド系本来の味が出ないようにおいしいマスキングをしました。でもこのマスキングが酸性になるととれてしまうので、酸性のものとまぜると強い苦味が出てしまうのです。CMでは“おくすりのめたね”のイチゴ味やピーチ味、ぶどう味など果物系の味のものと混ぜると、飲みやすくなるどころかめちゃくちゃ苦くなってしまうので、“チョコレート味”を推しているわけです。
ちなみに、 マクロライド系の代表的な薬は
  クラリス・クラリシッド・クラリスロマイシン・エリスロマイシン・エリスロシン・ジスロマック・アジスロマイシンなど
ペニシリン系ですが、ユナシンという薬も酸性で苦くなります。
 これらの薬の名前を覚えておきましょう。
 じゃ、酸味のあるものさえ避けてのめばいいかというと、苦くなる理由から考えて口の中が酸性だったら、何でのんでも同じことが起こって苦くなるということに注意しましょう。以前、クラリスが処方されていた子供が薬をのんだ直後に「にがいっ!!!と暴れている!」とお母さんから電話があり、でも薬はちゃんと注意を守って水でのませたとのこと、あれれと思ってよく聞いてみると、薬をのむ10分くらい前にカルピスをのんでいたことが判明、つまり、口の中がカルピスで酸性になっていたのでした。
 アイスクリームを使うのもいい方法で、冷たいと味が薄くなるので、あるとき子供にはチョコはまだ食べさせていないというお母さんに勧めました。が、このお母さんからも「子供が苦い!と言っている!」と電話あり。なんと大好物のストロベリーアイスクリームをわざわざ買ってきて混ぜていたとさ。これはアイスクリームとだけお話した私の責任。必ずバニラかチョコにしましょうね。あ、抹茶もいいね。
 それでも、“やっちゃったあ” という場合、実は私、いろんなもので苦味を消す人体実験をしてみましたが、飴を舐めるのが一番早く消せました。まだ飴が舐められないお子ちゃまの場合は練乳をひとさじ舐めさせてみてね。

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