がんの宣告を受けると、未だに「がん=不治の病」というイメージが強く、どんな人でもかなりショックを受けるでしょう。でも最近の抗がん剤は、そりゃ副作用がないとは言いませんが、早期発見であれば完全に治すこともできるようになってきました。だから、いちがいに「がん=不治の病」ではなくなってきていると思います。
 がんが不治の病じゃないのなら、もう現代医学にとって不治の病なんてないじゃないか!と喜ぶのはちと早い。まだまだ治せない病気は山ほどあります。
 たとえば、高血圧。高血圧なんて、老人会に行けば薬なしで血圧が正常な人を探す方が難しいくらい、ポピュラーな病気ですよね。でも、「薬で高血圧が治った」という人、いますか? 今の薬にできるのは、無理やり血圧を下げることだけで、高血圧症そのものを治すことはできないということです。
 それなのに、「少し血圧が高いですねえ。そろそろ薬をのみましょうか?」と医師に言われて、不治の病の宣告を受けたようにショックを受ける人もいません。「ああ、とうとう血圧の薬かあ。年取ったなあ」と感慨にふける程度のリアクションでしょう。でもね、治らない=不治の病なんですよ。
 なぜ、ショックを受けないのか? 高血圧で死ぬことはないから。高血圧の人はまわりにいっぱいいるから。
いえいえ、高血圧をなめてはいけません。ちゃんと薬でコントロールしておかないと、全身の血管に強い負担がかかるわけですから、脳や心臓、腎臓など重要な臓器がやられてしまい、結果死ぬことにもなりかねない。仲間がたくさんいるからって、赤信号じゃあるまいしそんなことは何の安心材料にもなりませぬ。高血圧で薬をのんでいる人、あなたは立派な不治の病にかかっているのです。
 とすると、コレステロールが高い人、尿酸値が高い人、糖尿病の人、みんなみんな不治の病と付き合っているわけで、薬さえのんでいればどんな不摂生も深酒も平気、なんじゃないのです。何しろ、「不治の病」なのですからね。
 特に“生活習慣病”と呼ばれる病で治療中の皆様、自分は病気だという自覚を持って、しっかり受診!しっかり服薬! よろしくお願い致しますわ。

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