私、悪魔おばさんは調剤専門薬局を経営しております。調剤専門ですから市販薬はおいていません。置きたくてもスペースがない、調剤と市販薬の両方をするだけのスタッフを常駐させることができない、ちょっと都会なので近くに大きなドラッグストアがあり、とっても安く薬を売っている、など言い訳はたくさんありますが、とにかく置いていません。

 しかし、最近、市販薬に関する相談が激増しています。国のかかりつけ薬局キャンペーンのおかげか、はたまたドラッグストアのTVCMのせいか、処方せんを持たずにいらして下さる方が増えています。
 「ぎっくり腰をやったみたいだ。今からドラッグストアに行くけどどんなシップを買えばいい?」と腰をさすりながら飛び込んできたおっちゃん。
 「明日から修学旅行。バスに乗るから酔い止めを買いたいが、耳鼻科からもらった薬をのんでいる。院内処方だったけど、相互作用のない酔い止めってどれ?」と院内処方でもらった薬を持参されるお母さん。
 「夜、よく眠れないことがあるけど、お医者さんの薬はなんだかきつそうで、飲みだしたら中毒になるかもしれないし、ボケるかもしれないし。で怖くてお医者さんには言えない。市販の薬でいいのはないか?」といつもは処方せんを持ってくるおばちゃん。
 うちは市販の薬がないことをよ~く知っていて、ドラッグストアで買う薬を聞きにくるのです。ときに銘柄を指定したり、ときにドラッグの薬剤師さんに伝えるメモを書いてあげたり。必要だと思えば、知り合いの専門医を紹介もします。ほんとに薬剤師冥利につきますわ。

 調剤薬局の薬剤師は、市販薬の成分をみれば、それがどういう薬で、医療用の薬との相互作用はどうか、そもそも今の症状にこの薬でいいのかなど、だいたいのことはわかります。市販薬を売っているかどうかの前に、薬の専門家なんだもん。薬と名のつくものは全部わかるだけの教育を受けたんだもん。
 
 市販薬を買いに行く前に、調剤薬局の薬剤師に何がいいかを聞いておけば、高価な市販薬を勧められて、勢いで買ってしまい後悔するなどということも防げるし、何より確かだし、というわけで、うちの近所の住人たちはとても賢い薬との付き合い方をしてるんだなあ、と感心している今日この頃です。
 みなさんも一度、調剤薬局の薬剤師をこんな風に使ってみては?

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