先日、“これからのあるべき薬局のビジョン”が厚労省から発表されました。
 それによると、2025年までに日本国中全ての薬局を医療機関の前から排除し、患者さんは医療機関の前ではなく、自宅や職場の近くの薬局に行くようにする、どこの医療機関にかかっても同じ薬局で調剤を受けるようにする、とのこと。現在、大病院の前にずらっと並ぶ薬局さんは、順次移転するように、とも・・・
 利便性だけで薬局を選ぶと医療機関ごとに別々の薬局で調剤することになり、一元管理をする薬剤師が不在の状態では医薬分業の意味がないから。
 まさにおっしゃるとおりで、それが実現すれば薬局だけでなく医療全体が理想的な形になるでしょう。

 が、しかし、ちょっと待ってちょっと待って厚労省♪
 あなたね、つい先日は“薬局は公道に面していなければならない”とか“医療機関から公道を通らずに行ける薬局は違反だ”とかの規制が、患者の利便性を奪うものだとして次回の調剤報酬改正の際に撤廃するとか言ってませんでしたかしら??
 それで、医院との間に取って付けたような塀を作っていた調剤薬局さんが、4月に合わせて撤去する段取りに入っているとの噂もあります。今回は見送られそうですが、一時は病院の中に調剤薬局を作ってもいいじゃないか、一番便利だ。という意見もありました。このように”何より利便性だ” と言ってたはず。

 医療機関の門前でも、どこの医療機関にかかっても患者さんがその薬局に処方せんを持っていくならビジョンに合致するからOKだ、というのが国の言い訳のようですが、さて、物理的にそれってどうでしょうか? 大病院の敷地内の薬局に、家の近所の歯医者さんの処方せんを持っていく患者さんがいるでしょうか??

 あれこれ意見を聞くのはいいけど、ちょっと八方美人すぎるんじゃないでしょうか?
 その号令のために右往左往する薬局も情けないけど・・・・
 いずれにしても、来年の4月からは調剤薬局さんが大きく変わっていくはず。最終的にどんな号令になるのかまだ不透明ではあるけれど、言うこと聞かないと潰れてしまうからね。みなさん、どうぞ楽しみに観察していて下さいな。

One thought on “国の号令

  • 2015年10月31日 at 8:24 AM
    Permalink

    かかり付けの病院、かかり付けの処方箋薬局は薬の管理的な役割があり、合う薬、合わない薬を処方箋薬局はそのデータを知っています。これが崩壊するとお薬手帳だけが頼りになり中身は解らない。

    Reply

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>