「この薬、副作用はありますか?できれば副作用のない薬にして欲しいんですけど・・」
と言われる方があります。そりゃ、こっちだって「効果は抜群!しかも副作用はありません!」と言いたいところですが、現在の医療にはそんな夢のような薬はありません。ないからこそ、薬のメーカーは日夜開発を続けているのです。もし、効果100%、副作用0%の薬が、たとえひとつの疾患に対しての薬であってもできたとしたら、その時点でその疾患の治療薬開発は終わるはずです。残念ながら、未だかつてそのような話は聞いたことがありません。
 だから、薬に副作用はつきもの。でも薬を使わないと病気が治らない。病気を治すことと副作用の危険性を常に天秤にかけながら行われているのが、医療の現状だと言ってもいいでしょう。
 でも、使った人のほとんどに副作用が出るような薬は開発段階でオクラ入りでしょうし、ひと握りの人にしか効かなかったような薬も世には出ません。たくさんの捨てられた物質があって、それでも何とか“最高の効果で最小の副作用”という薬を作り出そうと、世界中のメーカー研究者達がしのぎを削っているわけです。
 そして医師は、やっと世に出た薬達を、どうすれば最も効果的に使うことができるかを考えながら病気と闘います。薬剤師は、その薬の利点をのばし、欠点を小さくするためにはどんな説明をすればいいかを知るために、日々勉強を重ねます。

 薬局には、毎日のように新しい薬の情報が入ってきます。このひとつひとつの薬ができるまでに、どれだけの年月と研究者の努力があるのかと考えると、どの薬もおろそかには扱えません。
 完璧な薬はまだ誰も作れません。でも薬は、たくさんの関係者の力の結集です。だから、薬をのむ患者さんには、「副作用こわい」の一言で薬を嫌わずに、どんな副作用が出たらどうすればいいのか、たとえば、辛抱してでも飲み続けるべき副作用と、前兆症状に気づいたらすぐにのむのをやめないといけない副作用をよく知った上で、医師の処方どおりにしっかり薬をのんで、病気を治して欲しいと思います。
 私たち薬剤師は、こういうことをお知らせするのが仕事ですから、どうぞ、どんどん使ってやって下さいましな。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>